2013年07月26日

偏食の話


医食同源という言葉がありますが、動物にとっても食事は健康の大変重要な要素です。

まずご理解いただきたいのは、人間にとっての食事の意味と犬猫にとっての食事の意味は少し違うということです。


人間は味覚が発達しているため、「いろいろな食材」を「色々な味付け」で食べる、という事を重視します。いわゆる食文化という考え方です。

つまり、栄養的に問題がないだけの食事では満足できないわけです。毎日同じ食事を食べないといけないとなったら、大げさに言うと人生の楽しみも半減してしまいますよね。


しかし犬や猫の場合、人間ほど味覚も発達していませんので、「いろいろな味を楽しむ」という欲はほとんどありません。もしあるとしたら、栄養学的に足りないものを補いたいという本能でしょうか(草食動物が塩を一生懸命舐めるような)。

つまり、犬や猫にとって「食欲」とは「栄養学的にきちんとしたものを、必要量摂取する」という事なのです。本来は味を楽しんだり、食材のバラエティを楽しむことはほとんどありません。(もちろん、まったく味がわからないわけではありませんが)

「えー、うちの◯◯ちゃんはすごいグルメで、△△△の□□□しか食べへんで。それって味が分かってるんとちゃうの?」

はい、そう仰ると思っていました。そういう子もいます。特に猫では「このメーカーのこの味しか食べない」という子も多いです。

しかし、それは後天的に学習した、つまり「そういうふうに育てられた」からそうなったのであって、残念ながら◯◯ちゃんの味覚が特別に優れているわけではないのです。
(食文化的に考えれば、1つのものしか食べないというのは必ずしもグルメってわけではないですよね)


もちろん、生まれつき偏食傾向がある子もいますが、多くは子犬・子猫の頃からきちんと食についてしつけができていればそうはならなかった可能性も高いのです。

特に、熱心で頭がよく、人一倍可愛がる飼い主さんが陥りやすい失敗なのですが、子犬・子猫が一食でも食べないと心配してフードを変えたりトッピングをしたりする。すると動物はどう思うか。

「あ、ご飯を食べるのを1回我慢したらもっと美味しいものが出てくるんだな」

と学習します。そして悪循環が始まり、ついにはジャーキーしか食べないなんて子も・・・・
つまり「ぜいたく病」ですね。(すべてのジャーキーが悪いわけではありませんが、所詮はオヤツですね。ご飯の代わりにオヤツだけ食べて生きていくことは、不可能とは言わないけれどリスクが高すぎます)


「ぜいたく病」でフードを食べない場合は、15分ぐらいでフードを下げてしまって、次の食事まで水以外一切与えないで下さい。それを2〜3日繰り返せば、ほとんどの子は根負けします。


 ただし、この方法は肥満気味の猫に対して行うと「肝間脂肪症」という病気を引き起こす可能性があるので、太り気味の猫ちゃんには行わないで下さい。あと、ぜいたく病かどうかわからない場合(病気で食欲が無い場合)ももちろんありますので、この方法を始める場合は必ず相談してからにしてくださいね。
posted by hiro at 12:32| Comment(0) | 健康

2013年07月05日

臨時休診・夏季休診のお知らせ

久しぶりの更新です。

もうすぐ梅雨も終わりですが、だいぶ蒸し暑くなってきました。
湿度が高い時は、気温が30度ぐらいしか上がらなくても熱中症になる
可能性が高くなります。特に家で留守番をする室内犬はお気をつけください。

さて、7月24日(水曜日)は、都合により臨時休診させて頂きます。
25日の木曜日と連休になりますので、どうかご注意下さい。


次に、今年のお盆の診療について。

8月12日(月曜日)、13日(火曜日)、14日(水曜日)の3日間、
午前診(9:00〜12:00)のみの診療とさせていただき、午後からは
休診させて頂きます。ご了承下さい。

あと、夏季休診ですが、

8月19日(月曜日)〜23日(金曜日)の5日間とさせて頂きます。

大変ご迷惑をお掛けしますが、夜間の休館は南京都夜間動物診療所等をご利用下さい。
夜間診療所等に関するインフォメーションは、こちらをご覧下さい。
posted by hiro at 11:23| Comment(0) | お知らせ

2012年11月23日

猫のストレス

前回に引き続き、猫のお話。

猫は犬と違って基本的には群れを嫌う生き物です。
つまり自分の縄張りには自分1頭だけがいるのが基本(もちろん人は除きます)。

よって、1つの家の中に新しい猫が来たり、放し飼いで多頭飼育をするというのは本来猫にとって大きなストレスがかかる行為なのです。

さらに、多くの猫は外へ出ていきたがる。去勢・避妊を済ませていない場合は本能的な行為ですから当然ですが、手術を済ませていても多くの猫は外へ出ていきたがります。しかし生活環境に恵まれている外国や郊外ならともかく、都会に済む猫達は家の中での生活がメインになっています。外へ自由に出かけるのは、ウイルス病の感染・喧嘩・事故(特に交通事故)などのリスクが大きいからです。

つまり、都会の猫には、普通に暮らすだけで大きなストレスがかかっているのです。交野は都会ではありませんが、かといって自由に猫が外で暮らせるほど田舎でもありません。

あなたの飼い猫がどれくらいストレスを抱えているか、気になりませんか?もし気になるなら、こちらの「ストレスリスクチェック」で調べてみてください。

キャットストレス.com


にゃんこのその行動、ひょっとしたらストレスによるものかも・・・


posted by hiro at 10:45| Comment(0) | 健康

2012年11月21日

猫の毛色

 大変ご無沙汰しておりました。ごめんなさい。

 いよいよ秋も深まってきて、朝晩は冬の気配を色濃く感じる今日この頃です。あっという間に年末ですね。TVではデパートのおせち料理の特集や年賀状印刷のCMなどが流れてきて、急き立てられるような気分になります。といいつつ、私も年末年始の話題に持っていくのですが・・・(笑)

 今年は12月29日(土)の午前中まで診療します。年始は、1月4日(金)から再開します。

 以上、ご了承ください。


 さて、今日は猫の毛色について。

 猫の毛色にはいろいろな種類があります。シンプルな一色のネコ、タビーと呼ばれる縞柄には銀(シルバー)、茶トラ、キジトラなど。そしてご存知三毛猫ですね。

 これらの毛色は当然遺伝子の組み合わせで決まるのですが、毛色に関係する遺伝子は9つもあります。その中身とは、

1,白色遺伝子(W)・・・体全体を白一色にする。もっとも強力な優性遺伝子。
2,茶色遺伝子(O)・・・黒色の毛を茶色(オレンジ)に替える。性染色体上に存在する。
3,黒色遺伝子(B)・・・黒色の毛が現れる

この3つが基本の色ですね。2番が関係してくる(説明するとややこしくなるのでここでは省きます)
ので、オス猫は赤と黒の両方を同時に発現できないのです。これがオスの三毛猫がいない理由です。

それから、

4,アルビノ遺伝子・・・色が付く場所やその濃さを決める
5,銀色遺伝子・・・茶色だけを薄くする
6,希釈遺伝子・・・すべての色素の発色を淡くする
7,アグーチ遺伝子・・・柄ありか柄なし(単色)かを決める
8,タビー遺伝子・・・縞模様の種類を決める
9,白斑遺伝子・・・足先やお腹に白いけの部分(ブチ)をつくる


この残り6個で、様々な縞模様(タビー)や白スポット(足先の白毛は俗に「足袋を履いている」と
表現しますよね)、ぶちなどが形成されます。


 以下、知っているとちょっと自慢できるかもしれないうんちく話を。

●ロシアンブルーなどでお馴染みのあの銀色(灰色)は、黒色が希釈遺伝子によって(正確には非希釈遺伝子が劣性なので)退色したものだが、アメリカンショートヘアーなどに代表されるシルバータビーの銀色は、黒ではなく退色遺伝子によって茶色が変化してできたもの。

●白色遺伝子は何よりも強く、他のどんな遺伝子を持っていようとWが1つでもあれば全身真っ白になる

●白色遺伝子は、体に色をつけるメラニン色素を合成する細胞(メラノサイト)が無いと言われている。このメラノサイトは、神経の元になる幹細胞(神経幹細胞)から分化(できてくる)するので、白い毛の子は同じ細胞由来の神経に異常があるケースがある。白猫に難聴の子がたまにいるのはそのせいだと言われている。


毛色の世界はなかなか奥が深いですね。

(フロムC&DL #43とこちらのウェブを参考にさせていただきました。ありがとうございました)
posted by hiro at 12:13| Comment(0) | お知らせ

2012年08月18日

夏期休診

恐れ入りますが、明日8月19日(日)から24日(金)まで休診させて頂きます。ご了承ください。

夜間(午後10時〜午前2時)の急患は、南京都夜間動物診療所で対応しております。来院前には必ず電話(0774-44-3139)で問い合わせてからご来院ください。

夜間動物診療所は京都府の久御山町にありますが、交野付近からだと第二京阪利用で30分弱で到着します。久御山南出口を降り、最初の信号を右折したら200mほど先にコンビニ「サークルK」があります。その手前を右折して、すぐ左手にのビルが夜間動物診療所になります。

午前2時以降は、北摂夜間救急動物病院(箕面市船場)またはERセンター(東成区森ノ宮)にご相談ください。

詳しくはこちらをご覧ください。
posted by hiro at 13:05| Comment(0) | お知らせ